日経ものづくり 幾何公差

第7回:位置の公差

部品内での位置を規制
姿勢や形状の公差も包含

大林利一
いすゞ自動車 CAE・システム推進部
IDEPグループシニアスタッフ

 位置の公差は,データムに関連し た(ただし一部を除く)幾何学 的に正確な位置に対するバラつきの 許容限度の領域を表す。その幾何特 性は,「位置度」「同軸度」「同心度」「対 称度」「線の輪郭度」「面の輪郭度」の6 種類。今回は,最大/最小実体公差方 式(MMR/LMR)やデータム系とも組 み合わせながら,最もよく用いる位置 度について解説する。(以下,「日経ものづくり」2007年10月号に掲載

日経ものづくり 幾何公差
図●穴の中心線に対する位置度の指示
直方体に開けた穴の中心を位置度で規制した例。実際の(測得)中心線はデータム平面A,B,Cに対して 理論的に正確な位置にあるφ0.3mmの円筒内に収まらなければならない。このとき,穴の大きさは寸法公 差の指示に従い29.9~30.1mmとなる。

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