2006年6月3日に東京都港区で発生したスイスSchindler Holding AG製エレベーターの事故を分析するために,港区は2007年7~8月に機械的な摩耗や電磁雑音耐性を調べる一連の実験を実施した。事故機と同型のエレベーターの制御盤に,電磁雑音を印加する実験から,制御回路が電磁雑音に極めて弱いことが判明した。Schindler社による設計および出荷時のEMC(electro-magnetic compatibility)対策が不十分だった疑いが濃い。