「最先端の技術が搭載されているわけではない。品質的に過剰だった部分を削ったという印象を強く受ける」。ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が2007年9月に発売した,携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」の新版「PSP-2000」を分解し終えた技術者はこう語った。PSP-2000は,旧版の「PSP-1000」の液晶画面サイズや入力インタフェースなどを継承したまま,質量を189gと約2/3に軽量化した。同時に,厚さは18.6mmと従来より4.4mm薄くなった。「PSP-1000はSCEにとって初めての携帯用ゲーム機で,4.3型という大きな液晶画面を備える。このため強度に対して厳しい要求仕様を設定していたが,PSP-2000ではこれまでの市場経験から省けると判断した部分を取り除いたのだろう」(技術者)。