日経オートモーティブ イベントレポート

Automotive Technology Day 2007 spring
燃費を向上するパワートレーンや
安全・快適デバイスの進化に関心

2007年5月、日経Automotive Technology は日経エレクトロニクスと共同で技術 セミナー「Automotive Technology Day 2007 spring」を開催した。次世代の パワートレーンや安全性・快適性を向上させ るデバイスの開発最前線を、五つの専門トラ ックで浮き彫りにした。

 午前中の基調講演では三菱自動車プ ロダクトエグゼクティブ(軽自動車担 当)の福井紀王氏が、2006年1月に発売 したミッドシップレイアウトの軽自動 車「i」の開発秘話を語った(図)。
 福井氏によれば、iの開発中に、三 菱自動車は多くの危機に見舞われたと いう。iは2000年の下旬にコンセプト 検討が始まり。最終的にデザインを決 定したのが2004年の初めだった。
 しかしこの年は、三菱自動車にとっ て激動の年だった。DaimlerChrysler 社との資本提携を解消し、経営体制が 不安定化したうえ、リコール隠しによ る消費者の信頼失墜などにより、多く のエンジニアが同社を去っていった。 このためiを含む多くの車種の開発プ ロジェクトが存続の瀬戸際に立たされ た。最終的に生産投資の承認が下りた のは、2004年の11月になってからだっ たという。

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図●三菱自動車プロダクトエグゼクティブ(軽自動車担 当)の福井紀王氏
基調講演で軽乗用車「i」の開発秘話を語った。