日経オートモーティブ 新車レポート

マツダ「デミオ」
ダウンサイジングと軽量化で
クラス最高水準の燃費

マツダが2007年7月に発売した新型デミオは3代目でコンセプトをガラリと変えた。 室内や荷室の容量を重視したファミリー向けの「スペースワゴン」タイプから、 独身女性をメインターゲットにした「パーソナル・コミューター」に変貌したのである(図)。 大胆な変身の陰には、日欧で大きく変化する市場への対応があった。

 新型デミオは二つの面で、従来型か ら大きな変化を遂げている。一つは従 来型が米Ford Motor 社が開発を主導 したプラットフォームを用いていたの に対し、新型デミオはマツダ主導で開 発したプラットフォームとしたこと。 そしてもう一つが、従来型の幅広い層 を狙った「コンパクトスペースワゴン」 から、独身女性をメインターゲットと する「パーソナル・コミューター」へと 開発コンセプトを変えたことである。
 加えて、燃費の向上も新型デミオの アピールポイントだ。従来型デミオよ り車体を約100kg 軽量化するととも に、排気量1.3Lの自然吸気ミラーサイ クルエンジンを新開発し、マツダ車と しては初採用となるCVT(無段変速 機)との組み合わせにより、クラス最高 水準の10・15モード燃費23.0km/L を 実現する車種を設定した。現行デミオ (1.3L、4速自動変速機)の19.2km/Lに 対して約20%の改善となる。

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図●新型「デミオ」 の外観
従来のスペースワゴンタ イプから、パーソナル・ コミューターへとコンセ プトを大きく変えた。