日経ものづくり 中国

磁力が大きくバラつく磁石
後処理の手間も考慮すべし

 最近,小型で強力な磁石の需要が急増しています。それを牽引するのが携帯電話機。機能がどんどん増える一方,コンパクトで薄いデザインの製品が開発される傾向にあります。こうした流れでスピーカーやモータにも小型化が求められており,当然,これらに組み込む磁石にも小さいものが求められます。しかし,音や振動の性能は落とせませんから,磁力の強い磁石が要求されるというわけです。

 例えば,磁力の強い磁石にネオジムボロン系磁石があります。磁石の中でも比較的新しいものですが,携帯電話機などの電子機器に限らず,ハイブリッド車や家電などに幅広く使われている人気の磁石です。

 「市場があるなら投資する」。この文言を確実に実践する中国企業が,こうしたビジネスチャンスを見逃すわけがありません。ネオジムボロン系磁石をはじめ,さまざまな種類の磁石メーカーが無数に存在しています。(以下,「日経ものづくり」2007年7月号に掲載

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