河村 真紀子氏
主婦連合会 副常任委員

総務大臣の諮問機関である情報通信審議会傘下の委員会が,2005年7月から2年越しで進めてきた地上デジタル放送(地デジ)のコピー制御方式の見直しは,現行のコピー・ワンス方式から「回数限定で1世代のみコピー可」とする新方式への変更で決着した。従来製品との互換性などを根拠に,機器メーカーが主張し続けたEPNコピー制御方式への移行は受け入れられず,著作権利者らがこだわったコピーの回数制限を盛り込んだ。河村真紀子氏は一連の議論に委員として参加し,消費者の立場から制度の改善を訴えてきた。

 コピー・ワンスに関する今回の議論は,とても変な過程を経て,変な結論に落ち着いたという印象があります。
 地上テレビ放送は,公共性が高いという理由で免許が与えられている。その意味でパッケージのDVDなどとは全く違う種類のコンテンツです。報道の自由の反対側には知る権利がある。個人的には,地上テレビ放送の報道番組などにコピー制御をかけるなんて許されないと思う。