次号予告　2007年7月2日号

売上高3兆円の巨大EMSが誕生　製造受託業の寡占化が進む

Flextronics社，Solectron社を36億米ドルで買収

　EMS企業で業界2位のシンガポールFlextronics International Ltd.が，3位の米Solectron Corp.を36億米ドルで買収した。両社の2006年における売上高の合計は約3兆5200億円。売上高でシャープや三洋電機を超える，巨大な企業が誕生する。

国内初のCIGS型太陽電池　ホンダ子会社が一部地域で発売

住宅用途で結晶Si型と真っ向勝負へ

　ホンダソルテックは2007年6月12日，一般住宅向けに「CIGS（CuIn-GaSe）型」の太陽電池モジュールの販売を始めた。

「反り」が高密度実装の足かせに　対策手法が続々登場

JEITAの実装ロードマップ，JPCA Show 2007より

　プリント基板や半導体パッケージといった部品の反りが，実装上の問題としていよいよ顕在化してきた。電子情報技術産業協会（JEITA）は，「2007年度版日本実装技術ロードマップ」の半導体パッケージの項目に新たに反りの許容量を加えた。

暖房機器などに10年後点検　消安法再改正を目指す経産省

設置工事が必要な機器に絞って検討

　「製品出荷後の安全を担保する事後規制は，事前規制と並んで製品安全を支える車の両輪。今後は事後規制を強化していきたい」─。2007年5月29日に開かれた「第5回 製品安全小委員会」の冒頭で，経済産業省の担当官はこうあいさつした。

深層：松下の305万台リコールが　家電の不具合対策に見直し迫る

部品だけでなく構造の類似が検討対象に

　松下電器産業は2007年5月30日，白物家電で合計305万台もの大規模なリコールを公表した。今回のリコールは，該当機種の選定基準が根本から変わったことを如実に示した。

シリコンバレーで働くための昇給ネゴシエーション事情

from 米国

　シリコンバレーで働く日本人が立ち向かう大きな問題の一つに，昇給をめぐる交渉がある。米国では，電話やケーブルテレビなど料金が厳然と決まっているものですら，交渉次第で料金が大幅に変動する。いわんや給与をや。米国に住む日本人は，好むと好まざるとにかかわらず，昇給をめぐる交渉に巻き込まれる。

今だから身に付けたい基礎知識
エンジニアのための知財常識講座（6）

実力判定テスト

本講座では民間検定の「知的財産検定2級」水準の問題を解きながら，技術者向けに知財の常識を解説してきた。最終回は，実力判定テストを実施する。問題は全部で15個。末尾に掲載した解答と解説を見ながら，知財に関する理解度を確認してほしい。（木村 雅秀＝本誌）

パワー・モジュールの実装設計　故障のメカニズムを知り信頼性確保

モービル・パワー・エレクトロニクス入門（第3回）

連載3回目となる今回は，移動装備の中核部品であるパワー・モジュールの実装設計を解説する。信頼性を確保するためには，さまざまな使用環境下での故障メカニズムを認識しておく必要がある。熱的，熱応力的，電磁気的な課題を取り上げながら，パワー・モジュール特有の実装技術を説く。（田野倉 保雄＝本誌）

処理性能と割り込み頻度のバランス

最終回●割り込み処理と応答遅延

　リアルタイムOSを利用したソフトウエアを設計する際には，並行して動作する複数のタスクに分割する作業が必要になる。このタスク分割の基準として広く知られているのが，ソフトウエア工学の研究者であるHassan Gomaa氏が提案した構造化基準である。タスクの数が増えるとオーバーヘッドが大きくなり，タスク…

開発物語：非接触ICカード「FeliCa」 第三回

蘇生したプロジェクト，「香港」に賭ける

　1992年8月，非接触ICカードの研究開発プロジェクトは，ソニー社内でお蔵入りになった。　最後の一人になるまで研究を続けていた日下部進にも，もはや過去を振り返る余裕はなかった。新たに与えられた研究テーマ，無線LANの高速化に没頭する毎日だった。

地デジの問題が顕在化するのはこれからですよ

総務大臣の諮問機関である情報通信審議会傘下の委員会が，2005年7月から2年越しで進めてきた地上デジタル放送（地デジ）のコピー制御方式の見直しは，現行のコピー・ワンス方式から「回数限定で1世代のみコピー可」とする新方式への変更で決着した。

「テラ」へ向かう光ディスク　価格でテープに追い付く

Optical Data Storage 2007詳報

光ディスク技術の国際学会「ODS 2007」では記録容量1Tバイトを目指す要素技術の発表が花盛りだった。中でも，複数の光ディスクを1カートリッジに収めることで2.4Tバイトの容量を実現した光ディスク媒体が早くも登場した。容量を高め，単位容量当たりの価格をテープ媒体並みに下げられれば長期保存用途での活…

ポスト液晶候補に躍り出た　有機ELを見極める

2007年5月20～25日に，米国ロングビーチで開催されたディスプレイ関連の学会・展示会「Society for Information Display（SID） 2007」では，ディスプレイ業界全体が液晶パネルに代わる技術開発と事業の機軸を模索していることが鮮明になってきた。特に一躍「ポスト液晶」…

VHF/UHF放送の跡地は　ケータイとクルマに生かす

モバイル放送とITSなどに利用

アナログ放送の終了が予定される2011年ころをメドに，VHF/UHF帯の中から合計130MHz幅の周波数が開放される。この周波数をどういう用途で使うかの方針が，その周波数配置も含めて固まった。ケータイ向けのデジタル放送や，車車間通信による出合い頭の衝突防止，携帯電話，さらには防災などに向けた無線通信…

急増する機器内雑音　無線性能を左右

無線LANの通信速度が低下する。ワンセグ放送の受信ができない。こうした現象を引き起こす，機器内のEMC問題が設計者の関心を集めている。「自家中毒」とも呼ばれるこの現象への対策は携帯電話機やノート・パソコンの開発者にとって焦眉の急である。今後，さまざまな携帯機器やカーナビなどにも同様の問題が広がるのは…

「素人」も太陽電池製造へ　新型品種も続々登場

装置メーカーによる製造ライン一括提供が広がる

太陽電池は，地球温暖化への懸念の高まりや欧州の推進政策を追い風に従来のニッチ技術からエネルギー産業の柱の一つへと変貌しつつある。それに伴い，新規参入するメーカーが世界中で急増している。多くが「太陽電池の素人」である彼らが市場に参入できるのは装置メーカー各社が太陽電池の製造ラインを一括提供するサービス…

WWWに倣う家電作り

スピードで競う