最新センサ詳解 第3回 |
シート上の乗員を検知し、 エアバッグなどと連携 |
シートの乗員をセンサで検知するニーズが高まっている。シートベ ルト非装着時に警告するシートベルトリマインダーや、子供か大 人かを判定してエアバッグを展開制御する用途に使われている。 背景には、欧州のアセスメント「EuroNCAP」やアメリカの法規 「FMVSS208」によるクルマの安全性強化がある。 |
アイシン精機 第一車体系技術部 |
最近のクルマでは、運転席や助手席
に、乗員を検知するセンサを備えてい
るものが増えている。これらには乗員
検知センサ、乗員検知センサ(エアバ
ッグ連動)、体重検知センサ、静電容
量センサなどがある。
乗員検知センサは、乗員が座ってい
るかどうかを判定する機能を備える。
一方の乗員検知センサ(エアバッグ連
動)は、乗員検知に加えて、エアバッ
グの作動とも連携できるように高精度
化したもの。両者ともに基本的な検出
原理は同じだ。
体重検知センサは、体重を計測する
ことで乗員の有無に加えて、子供か大
人かの判定に用いる。子供が乗車して
いるときはエアバッグを作動させない
ことが可能になる。子供はエアバッグ
の作動が原因となってけがをすること
があるためだ。
静電容量センサは、ドライバーの頭
部の位置検出に用いる。後突の危険が
ある場合に、ヘッドレストの位置を頭
部に近付けて適切な位置で停止する。
当社は、シートフレームからシート
センサまで手がけていることから、機
能性に優れたシートセンサを実用化で
きたと考えている。これら各種シート
センサの搭載で、乗員の安全性や快適
性の向上を図る。