日経オートモーティブ 新車レポート

ホンダ「シビック TYPE R」
吸排気系改良で出力3kWアップ
ボディの局部剛性も高める

 ホンダは「シビック」に、スポーツモ デル「TYPE R」を追加して2007年 3月に発売した。従来の「インテグラ TYPE R」を上回る最高出力165kW (225PS)/8000rpmの排気量2.0L エンジンと6速手動変速機を組み合わ せた(図)。

 2005年にデビューしたホンダの8代 目シビック。4ドアセダンのみで国内 市場に登場した同車は、ハイブリッド モデルの販売比率が半分程度と高く、 ユーザーの平均年齢は60歳を超えてい る。そこで、ユーザーの若返りを狙い、 30歳代後半からのTEPE Rファンが家 族でも使えるように、セダンをベース とした新しいシビック TYPE Rが企 画された。
 国内仕様のTYPE Rはそのままの状 態ですぐにサーキット走行を楽しめる 走りに特化したモデル。新モデルの開 発においては、2001年に登場したイン テグラの性能を上回ることを目指し た。この具体的な目標の一つが筑波サ ーキットのラップタイムだ。インテグ ラは全長2kmの同サーキットを1分8 秒台で走れる性能を持っていた。
 一方、4ドアセダンのシビックをベ ースにすると決まった時点で、車両質 量が約80kg増えることが明らかにな った。このデメリットをばん回するた め、インテグラの「K20A」エンジンを ベースに高出力化し、ボディの高剛性化を図った。

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図●ホンダ「シビック TYPE R」