日経オートモーティブ 技術レポート

小糸製作所のLEDヘッドランプ
レクサス「LS600h」に搭載
明るさはHID以上、寿命・消費電力は並ぶ

 小糸製作所は、白色LED(発光ダイ オード)を採用したヘッドランプを開 発、実用化に成功した。まず、トヨタ 自動車が「レクサスLS600h」に採用し た(図)。リア・コンビネーション・ ランプ、ライセンス・プレート・ラン プと用途を広げてきたLEDが、ついに 本命のヘッドランプに到達した。

 特徴はその明るさ。「今まで“世界一 明るいヘッドランプ”の座にあった 「LS460」用のHID(High Intensity Discharged) ランプをしのぐ明るさ」(同 社専務取締役技術本部長の後藤周一 氏)を達成した。
 LED素子は日亜化学工業と共同開 発した。光の量を表す光束と、発光面 の明るさの程度を表す輝度をともに高 めたが、特に輝度を重視した。 一般の照明は、最終的に光を拡散させ て使うから、光の絶対量があればよ い。これに対してヘッドランプは光を 集中させて使う。光源が大きくなる と、それに比例して光学系が大きく、 ランプ全体が巨大になってしまうか ら、輝度はどうしても高めたかった。

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図●「レクサス LS600h」に採 用したLEDヘッ ドランプ