日経オートモーティブ 技術レポート

トヨタ自動車の「レクサスLS600h/600hL」
6.0L車の出力、3.0L車の燃費
モータを高回転化し、4WDを小型化

 トヨタ自動車は2007年5月17日、ハ イブリッド車「レクサスLS600h/600 hL」を発売した。排気量を5.0Lに拡大し、 ハイブリッドシステムと組み合わせて システム最高出力は327kW(445PS)を 発揮。加えて、新開発の4WD(4輪駆動) 機構とフロントサスペンションを搭載 する(図)。

 2006年9月発表のレクサスLSに、排 気量6.0Lエンジン搭載車に匹敵する動 力性能、排気量3.0Lの車両並みの燃費 を実現した「LS600h/600hL」が追加さ れた。CO.(二酸化炭素)排出量は219 g/kmと競合他社の2/3レベルとなっ ている(欧州モードの予想値)。日本仕 様の価格は970万~1510万円。
 LS600hでは、LS460の4.6L・V8ユ ニットを、6.5mmロングストローク化 して排気量を拡大するにとどめた。その代わり、最高出力165kW(224 PS)、最大トルク300N・mの性能を持 つモータを加え、システム最高出力を 327kWに高めた。
 5.5L・V型12気筒エンジンを2基の ターボで過給し、最高出力380kW (517PS)を発揮するDaimlerChrysler 社Mercedes-Benz部門の「S600」には 及ばないが、ドイツAudi社の「A8」の 331kW(450PS)、ドイツBMW社「760i」 の327kW(445PS)は十分射程に入る。

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図●トヨタ自動車の 「レクサスLS600h」