第1部<主役交代>
100Gバイト以下はフラッシュで
iPodからノート・パソコンまで

 NANDフラッシュ・メモリとHDDの価格差が急速に縮まってきた。現在数十Gバイトの1.8インチHDDを使っている機器では,ここ1~2年でフラッシュ・メモリへの移行が進むだろう。2010年ごろには,ノート・パソコンを含めて容量が100Gバイト以下の外部記憶装置を用いる機器の多くはNANDフラッシュ・メモリを採用する可能性が高い。

第2部<技術の先行き>
64Gビットまで大容量化
継続信頼性はコントローラで解決

 NANDフラッシュ・メモリの大容量化は64Gビット品までは従来通りのペースで進みそうだ。64Gビットを超える容量拡大は現行の技術の延長では難しい。メモリ・セルの3次元積層など,寸法縮小に頼らない新技術の導入が不可欠である。大容量化とともに,セル当たりの書き換え可能回数は今後数千回に減る可能性がある。コントローラでの書き換え作業の均等化が,問題解決のカギを握る。