日経ものづくり 速報

蓄熱材料を電子機器の熱対策に
三菱製紙がシリコーンゴムに封入

日経ものづくり 速報  三菱製紙が,物質の相変化エネルギ(融解熱,凝固熱)を利用して特定の温度を保持するという蓄熱材料の特徴を生かし,ノートパソコンや携帯電話機など電子機器向けに新しい熱対策を提案する。具体的には,相変化温度が58℃の蓄熱材料「サーモメモリー」を40~45質量%混入した,シリコーンゴムのシートをCPUなどの熱源に配置するというもの。熱源の昇温を抑制し電子機器内の温度を58℃近辺に保つことで,高温にさらされると壊れる電子部品の保護や発熱する電子部品の冷却などに効果を発揮する。
 蓄熱材料には市販の有機系材料を利用し,同社ではそれを紙加工技術を応用して直径数μmの樹脂製マイクロカプセルの中に閉じ込める。