日経ものづくり 万華鏡

どれもこれもベアリング
技術者とアーティストのコラボレーション

このページに掲載した写真はすべて,軸受を使ったアート作品。日本精工が創立90周年のイベントとして開催した「Smooth Sailing for BEARING ―NSKベアリングアート展―」の展示作品である。それぞれの作品を制作するに当たっては,日本精工の技術者とアーティストがチームを組んだ。軸受用の鋼球を弾ませて音を奏でる「ベアリンググロッケン」は日本精工の村上保夫氏と作曲家の川瀬浩介氏による共同作品。4列4段の階段状に配置した鉄琴の上を,鋼球が跳ねながら落下していく。鋼球の微妙な摩耗によっても,音のタイミングがずれてしまうという代物だ。1曲の演奏が終了すると,ボールねじを組み込んだ装置で落下した鋼球を持ち上げる。このほか,米粒を表面に張り付けた直径50cmの軸受「ホワイトベアリング」,色ガラスを組み込んだ「ベアリング万華鏡」など作品は計16点。アート作品以外にも,実際に軸受の組み立てを体験できるコーナーを設けるなど,普段は目にする機会が少ない軸受を理解してもらうという目的を達成すべく,さまざまな工夫が凝らされていた。

日経ものづくり 万華鏡
落下する剛球で鉄琴を演奏する「ベアリンググロッケン」

日経ものづくり 万華鏡
白い米粒を表面に張り付けた直径50cmの 「ホワイトベアリング」

日経ものづくり 万華鏡
色付きガラスの転動体が回転する「ベアリング万華鏡」