日経オートモーティブ 新車レポート

ホンダ「CR-V」
デザインの存在感を高め
セダン並みの乗り心地目指す

ホンダ3代目「CR-V」は、デザインの存在感と走行性能を向上させたのが売りもの(図)。 後部ドアのスペアタイヤを荷室下に移し、リアビューで先進性を表現する。 プラットフォームを新開発して、セダン並みの乗り心地を目指した。 発売1カ月で目標の2倍の6000台を受注し、滑り出しは好調だ。

 ホンダは2006年10月、5人乗りSUVとして3代目「CR-V」を発表した。先代と比べてデザイン性と走行性能を高めたのが特徴だ。デザイン面では、後部ドアに配置していたスペアタイヤを荷室の床下に格納したことで後部ドアの外観をすっきりとさせたほか、全長を伸ばして存在感を高めた。
 走行性能を高めるために、低重心とするとともに、新開発プラットフォームを採用。全長は約100mm、全幅は35mmそれぞれ伸ばしたほか、エンジン取り付け部と全高はそれぞれ20mm下げた。全幅が拡大したことから、トレッドはフロント・リアともに、それぞれ30mm、25mm増えた。スペアタイヤを床下に収納したことなどもあり、重心高は35mm下げることができた。
 後部ドアは、スペアタイヤを搭載する必要がなくなったため、ドアやヒンジの強度を下げることで軽量化した。また横開きから縦開きにすることで使い勝手も改めた。一般的にドアは開きやすく設計すると、ばねの力で閉じにくくなる。操作荷重は、開くときで50N以下に抑えながら、閉じる時も55N以下の力で操作できるようにした。

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図●全面改良した3世代目「CR-V」
デザインと走行性能を向上させた。後部ドアに搭載していたタイヤは室内の荷室床下に配置して見た目をすっきりさせた。