日経ものづくり 万華鏡

グッドデザインは海を越えて

写真は,日本の家庭ではおなじみの大根おろし器だが,開発/製造したのは,米国の家庭用品メーカーOXO INTERNATIONAL社だ。この「Daikon Grater」は同社がアジア向けに展開する製品群の一つで,工業デザイナーの山中俊治氏がデザインを担当した。刃が並ぶ面には,剛性が高く軸受にも使う米DuPont社のアセタール樹脂「Delrin」を採用。職人が作ったおろし金を参考に試作を重ね,刃の高さや角度,並び方などを0.05mmごとに変えて最適値を見つけたという。「グッドデザイン賞」の大賞候補である「トップ15」に選ばれた。

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ITとロボットが活躍する
未来の板金工場

アマダは,「VPSS@Factory Fair」と銘打って自社の展示施設内に仮想の板金加工工場を丸ごと設置し,受注から製造完了に至るまでの近未来の姿を実演している。目を引くのはVPSSルーム。3次元CADやシミュレーションを駆使し,設計や生産指示,進ちょく・稼働状況を一元管理する。加工現場でもロボットやAGVのほかにICタグ付きの金型や現品票,3次元モデルによる加工指示アニメーションを導入するなどIT技術をフル活用。2007年問題を念頭に,熟練技能者がいなくても高効率の生産が可能な理想の工場を提案する。2006年12月22日まで。

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