日経オートモーティブ 新車レポート

DaimlerChrysler社「Mercedes-Benz Eクラス」
新短期規制適合のディーゼル車投入
ガソリン車の燃費を2~3割上回る

 DaimlerChrysler社の日本法人、ダイムラー・クライスラー日本は2006年8月、部分改良した「Eクラス」を発表しセダンとワゴンでディーゼル車を発売した(図)。年間輸入台数が2000台以下のモデルに適用される輸入車特別取扱制度で導入する。

 部分改良したEクラスのエンジンはガソリンが4種類、ディーゼルが1種類。ガソリンはV6の排気量3.0Lおよび3.5L、V8の5.5Lおよび6.2Lを用意、ディーゼルは排気量3.0Lのターボ付きとなる。いずれも4輪駆動車を除き、7速自動変速機と組み合わせる。
 ディーゼル車とガソリン車を合わせて16モデルをそろえ、ディーゼル車は「E320CDI アバンギャルド」に設定した。価格はセダンが840万円、ワゴンが877万8000円。排気量3.0Lのガソリン車「E300 アバンギャルドS」セダン752万8500円と、排気量3.5Lの「E350 アバンギャルドS」セダン871万5000円の間に設定した。
 E320CDIは、可変ノズルターボ、コモンレール式噴射システム、ピエゾ式インジェクタを採用した排気量3.0LのV型6気筒エンジンを搭載し、基本的には「Euro4」に対応した欧州仕様と同じだ。
 ただし、欧州仕様が最高出力165kW(224PS)、最大トルク540N・m、最高速度がリミッタによる制限で250km/hなのに対し、国内仕様では最高出力155kW(211PS)、最大トルク540N・m、最高速度は210km/hとなる。詳細は明らかにしないが、この変更は排ガス対応のためとする。

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図●DaimlerChrysler社の「E320CDI アバンギャルド」