日経オートモーティブ 新車レポート

スズキ「SX4」
第3の世界戦略車は
クロスオーバー

スズキは2006年7月に新しいコンセプトのクロスオーバー車「SX4」を発売した(図)。 「スイフト」、「エスクード」に続く第3の世界戦略車だ。 クロスオーバーのコンセプトは、欧州でイタリアFiat社やドイツVolkswagen社などが 商品化するなど広がりを見せつつある。

 スズキの「SX4」は、「スイフト」、「エスクード」に続く同社第3の世界戦略車だ。SX4の「S」はスポーツ、XはコンパクトカーとSUVを融合したクロスオーバー、4は4WD(4輪駆動)と4シーズン利用できることの両方を示す。
 SX4はスズキとイタリアFiat社が共同開発したもので、Fiat社は「Sedici」の名称で発売した。Sediciはイタリア語で16の意味で、4輪駆動車(4×4)であることを示す。
 スズキは、SX4の発売地域を世界各地に拡げる。2006年3月の欧州、2006年7月の日本に続き、2006年秋には北米やオーストラリアで発売する計画。年間販売目標は、欧州が6万台(スズキ4万台、Fiat社2万台)、日本が1万5000台、北米が3万台、オーストラリアでは3000~5000台。
 生産拠点も増強する。2005年12月のハンガリー工場(Magyar Suzuki社)に続いて、2006年6月に静岡県の河西工場でも生産を開始した。今後は「時期は未定」(商品企画課長代理の藤h雅之氏)ながらインドでの生産を予定する。インドではスイフトなどを既に生産していることから工場の拡張などで対応できるという。

日経オートモーティブ 新車レポート
図●クロスオーバー車「SX4」
写真は、アウトドアのデザインを強調した「XG」モデル。当初は1.5Lのみだが2006年10月には2.0Lの「XS」を追加する予定。