日経オートモーティブ 新車レポート

富士重工業「レガシィ」
SI-DRIVE採用で
走りと環境性能を両立

 富士重工業は、走行性能を変えられるシステム「SI-DRIVE」を「レガシィ」に搭載した。エンジン回転数に対する出力が低い方からI、S、S#の3モードを選べる。専用の操作スイッチを用意した上で、走りを重視するユーザー向けにステアリング上にも一部のスイッチを備えた。

 富士重工は2006年5月に「レガシィ」を部分改良し、ドライバーが走行性能を選べるシステム「SI-DRIVE」を搭載した(図)。
 ドライバーは、センターコンソールに配置した操作スイッチ「SI-DRIVEセレクター」で3種類の走行モードを選ぶ。選択したモードに応じてエンジンの出力特性や自動変速機の変速パターンが燃費重視から走り重視へと変化する。
 類似のシステムの例として、ドイツOpel社の「IDS-Plus」がある。Opelのシステムは「スポーツモード」とすることで、エンジンとサスペンション、ステアリングなどの性能が変化する。
 「SI-DRIVEでもステアリングやサスペンションを統合したかったがコストがアップしてしまう。これまでと同等の価格でレガシィを提供したかったので今回は見送った。将来的には統合範囲を広げたい」(担当者)という。
 SI-DRIVEのモードは、エンジンの回転数に対する出力の低い順から、燃費性能を重視するI(インテリジェント)、スポーティなS(スポーツ)、高出力なS#(スポーツシャープ)だ。
 スイッチを左に回すとS、右に回すとS#、プッシュするとI、それぞれに変化する。スイッチを左右に回すと設定が変わると同時に、スイッチの位置は元の中央に戻る。ただし、走りを重視するユーザーが瞬時にS#に設定できるようにステアリングに専用スイッチを用意した。

日経オートモーティブ 新車レポート
図●部分改良した「レガシィ」
ドライバーが走行モードを選択できる「SI-DRIVE」を搭載した。インパネに配置した統合スイッチやステアリングのスイッチで、走行モードを選べる。