【Part1:CO2削減に挑むガソリン車】

30%の効率向上狙う
可変技術と直噴技術に焦点

【Part2:エンジンの可変技術】

連続可変バルブリフトが本格実用化
最小限のコストで10%燃費改善

【Part3:直噴エンジンの進化】

過給と組み合わせダウンサイジング
再び希薄燃焼への挑戦が始まる


冬来りなば
春遠からじ

MIEVの開発
多くの自動車メーカーが開発を中断した電気自動車。そんな状況の中で、三菱自動車はあえて独自の電気自動車「MIEV」の開発に取り組む。電池が燃えるなどの危機に陥りながらも、電気自動車の普及に執念を燃やす。



 ドイツVolkswagenグループは2005年、ガソリン直噴エンジン「FSI」にスーパーチャージャとターボチャージャを組み合わせた「TSI」を発表した。同エンジン搭載の「Golf GT」は、排気量1.4Lながら2.0Lクラスと同等の出力と2.0Lクラスより良好な燃費を実現している。グループの直噴ガソリンエンジンに関する戦略を聞いた。



レクサス「GS450h」

トヨタ初の後輪駆動用ハイブリッド システムを変速機サイズに納める

トヨタ自動車は2006年3月、後輪駆動車としては同社初のハイブリッド車「GS450h」を発売した。新開発の後輪駆動用ハイブリッドシステムを採用することにより、排気量3.5Lのエンジンで4.5L並みの動力性能と、2.0L並みの燃費を実現した。

グローバル生産予測

トヨタが中国でもシェア1位へ コンパクトクラスにシフトする世界需要

Lexus「LS460」の安全技術

ステレオカメラで歩行者を検知 衝突回避システムを初搭載

Automotive Technology Day 2006 winter

中国、中欧が成長の中心 韓国メーカーの競争力には課題

第2回国際水素・燃料電池展

「2010年代のなるべく早い時期」 トヨタが燃料電池車の量産化で表明

スウェーデン企業の安全への取り組み

開発中の技術を公開 センサ活用で衝突被害を軽減

制振機能持つ電動パワステ

日本精工、トヨタ「RAV4」に供給 外乱検出しモータに逆位相の指令

住友ゴムの静かなタイヤ

タイヤ内に特殊スポンジ 2山構造で共鳴音低減

ブリヂストンのインホイールモータシステム

システムを小型軽量化 14インチホイール対応に

トヨタの車両運動制御システム

後輪のアクティブステア VDIMとの協調制御を視野に開発

河西工業の購買技術チーム

取引先の生産技術を指導 コスト削減と自立を促す

GM社のベルト駆動ハイブリッド車

36V電池搭載し20%燃費改善 モータ、インバータは日立製


北米の中型セダンで「Camry」一人勝ち
Hyundai社が20%強の伸びで追い上げる

 2005年の北米ミッドサイズセダン市場では、トヨタ自動車の強さが目立った。販売台数トップの座は43万1703台の「Camry」が譲らず。平均月販台数は3万6000台弱と1月に国内で発売した新型「カムリ」の月販目標台数の36倍にも上る。さすがに2006年1月と2月に限れば全面改良直前のため販売は落ち込んだが、新型に切り替わる3月以降盛り返すことは確実で、車種追加や販促策も準備している。

50%目前で突然失速した欧州のディーゼル車比率
ドイツ、フランスではマイナスに

 ここ10年以上、年率3~4ポイントずつ順調に伸びてきた欧州の新車販売に占めるディーゼル車比率。2004年はこの数字が48.3%に達し、2005年には50%突破は間違いないと思われた。ところが、実際には伸び率は1ポイントと、1997年以来の低い伸びとなった。

日本車の競争力を支える研究開発投資
売上高に占める比率も上昇

 日本の自動車産業の強さを支える研究開発費は今どうなっているのか。富士経済がまとめた報告書「2006年版次世代技術にチャレンジする自動車産業の21世紀R&D戦略」によれば、自動車メーカー8社の2004年度の研究開発費は1兆7585億円で、売上高41兆3640億円のうちの4.3%を占め、2003年より0.2ポイント上昇した。

全面改良で新型「bB」がランクイン
日産は「ティーダ」が脱落し、「セレナ」が孤軍奮闘

 自販連が発表する「乗用車系車名別新車ランキング」。2005年12月~2006年2月のランキングを見ると、トヨタ自動車が相変わらずの強さを見せつけた。2005年9~11月のランキングでは日産が「ティーダ」と「セレナ」の2車種をランクインさせていたが、このうちティーダが脱落し、日産でベスト10内に残っているのはセレナのみとなってしまった。

上位10車中5車種がフランス車占めるスペイン市場
地元SEAT社も踏ん張る

 今回は、ふだんあまり報じられることのないスペインの自動車市場を取り上げてみた。地元スペインSEAT社が2位、3位に食い込み、意地を見せた。SEAT社はドイツVolkswagen(VW)グループの一員で、プラットフォーム、エンジンなどクルマの基本部分はVW社と共有するが、大きく違うのはそのデザイン。VW社には見られない、Rの大きな曲面を多用したエモーショナルなデザインは魅力的だ。日本にはVW社との関係で正規輸入されていないのが残念。

米国勢ではDaimlerChrysler社のみ前年比プラス
ドイツ高級ブランドが好調な米国市場

 米ビッグ3の退潮が伝えられる米国自動車市場だが、細かく内訳を見ていくと、事情はそう単純でもないことが分かる。米ビッグ3では、General Motors(GM)社とFord Motor社は確かに販売台数を落としているが、DaimlerChrysler社Chrysler部門は微増。日本勢ではトヨタ自動車、ホンダは大きい伸びを示しているが、日産自動車は、伸びゼロにとどまった。

普及期迎えたETC車載機
売れ筋の大半はアンテナ分離型

 2006年3月7日にセットアップ累計台数が1100万台を超えるなど、このところ普及が加速しているETC(自動料金収受システム)車載機。プレゼントキャンペーンや「ETCマイレージサービス」などの割引制度が普及を後押ししている。







【デトロイト】日産、
「Infinity Coupe Concept」を出展

 日産自動車は、デトロイト・モーターショーに次期「G35 クーペ(日本名:スカイラインクーペ)」とみられる「Infinity Coupe Concept」を出展した。あくまでもコンセプトモデルで、量産化は1~2年先になるもよう。

トヨタ、「エスティマ」を
全面改良して発売

【デトロイト】トヨタ、「Lexus LS」に
8速自動変速機を搭載

Lotus、2シーターの
新型車「Europe」を発表

BMW、蒸気機関を内蔵した
ガソリンエンジンを開発

――ほか



Toyota ESTIMA/Mazda MPV

くつろげる2列目シートがウリ 低い車高で運動性能高める

上級ミニバンの代表選手、トヨタ自動車の「エスティマ」とマツダの「MPV」。 くつろげる2列目シートをウリにする両車だが、パッケージング、プラットフォーム、パワートレーンとその実現方法はそれぞれ異なる。 新型ミニバンにおける両社の狙いを紹介しよう。

Mitsubishi i

リア・ミッドシップが生み出す 革新のデザインと安全性

Honda ZEST/Suzuki MR-WAGON

家族向けと女性向け 互いの得意分野に攻め込む

Toyota CAMRY

デザインを一新し 衝突安全性も高める



2006 North American International Auto Show

GM、トヨタが新ハイブリッド車
ビッグ3はCUVの投入急ぐ

 2005年の従業員価格でのキャンペーンが象徴するように、販売シェアが低迷する米国メーカーだが、今回のショーではまだその回復に時間がかかりそうとの印象を受けた。プレスカンファレンスの目玉は、ハイブリッド車を除けば歴史的スポーツカー「Chevrolet Camaro」(GM社)や「Dodge Challenger」のコンセプトカー、ことし夏発売予定の「Shelby GT500」(米Ford Motor社)などで、小型で燃費のよい車のラインアップはまだ不十分。日本メーカーが2.0L以下の小型車を次々と投入するのに追いついていけないようだ。

76e Salon international de l'automobile de Geneve

広がるオープンカー市場
ハイブリッドも多数出展

 2006年2月末に開催された「第76回ジュネーブ・モーターショー」は、欧州自動車メーカーによるハイブリッド車や電気自動車の出展が目立った。
 欧州らしいオープンカーやスポーティーなクルマの出展も多数あったが、新たな潮流となる電子駆動システムの流れがジュネーブにも押し寄せていることを感じさせた。世界戦略車や新エンジンの公開もあった。



マカベアルミ

海外生産のコストを国内で実現し
技術流出防ぐ

自動車部品のコストダウンへの取り組みには終わりがない。打つ手がなくなれば、海外への生産移管すら求められる。アルミダイカスト成形のマカベアルミも同じような決断を迫られた。しかし、社長の大場正男氏が選んだのは国内生産の道。湾曲したスライド型を持ちながら4個取りできる金型構造を開発した同社は、見事国内生産で海外並みのコストを実現した。




トヨタ自動車は、「プリウス」より一クラス上のハイブリッド専用セダンを2008年の春以降にも発売する。ハイブリッド車の販売で年間100万台以上を狙う同社にとって、バリエーション拡大は必須。そのためには、既存車種へのハイブリッド仕様の設定だけでは不十分と判断したようだ。



ドイツBMW社が2006年後半に次世代の車載ネットワーク「FlexRay」を世界で初めて導入する。サスペンションシステムに採用するもので、4輪のきめ細かな制御が可能になる。BMW社に続いて、ドイツAudi社やDaimlerChrysler社、米General Motors社も導入を検討している。




第2回

中国テイストと コストで勝ち残る
急激な成長に伴い、競争も激化する中国自動車市場。完成車メーカーの戦略は、自動車部品メーカーのビジネスの成否を大きく左右する。今回は、中国自動車市場において自動車部品メーカーが採るべき戦略を探る。



日産自動車、ホンダ編

自動車メーカーの 現場を理解する
前回のトヨタ自動車に続き、今号は前半で日産自動車、後半でホンダの専門用語を解説する。日産自動車は「日産生産方式」など生産に関するものを中心に、ホンダは「ワイガヤ」「文鎮組織」などホンダならではの思想や理念を表す用語を選んだ。



第2回

デザイナーを活用して
開発意欲を高める

競争力のあるクルマを開発する上で、デザイナーと技術者が一緒になって議論する「ワイガヤ」は欠かせない。今号では技術者にとってのデザイナーの活用法について説明する。デザイナーと議論することで開発の方向性を明確化すること以外にもメリットは多い。



第2回

データ試作で作り込み
10.5カ月の短期開発

自動車の開発期間および開発コスト低減のためには、3次元データの有効活用とデータ活用を前提とした業務の仕組みづくりが必要だ。日産車体はこの二つを着実に実践することで、「ノート」や「ウイングロード」の開発を10.5カ月という短期間で成し遂げた。