日経ものづくり キラリ輝く中小企業

フルタ電機

風力機器のフルタ電機
吸排気のシステム化に強み

 工業,農業を問わず,吸気や排気を必要とする現場には欠かせないファン。フルタ電機は,ファンを中心とする風力機器の専業メーカーである。創業は戦前の1936(昭和11)年。当初はモータや発電機,トランスなどを修理する町の電気屋だった。1950年代後半,得意先の依頼で工業用モータに羽根を付けプロペラファンを造ったのが風力機器分野に進出するきっかけになった。
 「家庭用扇風機を参考にしながら見よう見まねで造ったが,外観はうまくできたようでも,電気のスイッチを入れた途端にバタバタと振動して装置全体が動き出してしまい,大変だった」とフルタ電機社長の古田幹雄氏は述懐する。その後,これらのファンが海苔の乾燥ラインや鋳物・鍛造工場の温度調整など幅広い分野で使われるようになり,同社も専業メーカーへと脱皮したのである。

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●茶畑一面に設置された防霜ファン


トキ・コーポレーション

照明のトキ・コーポレーション
「見せる」ために常識を捨てる

 米国ラスベガスのカジノの夜を彩る装飾用照明。そこに使われるミニチュアランプでトップシェアを誇るのが,トキ・コーポレーションの「トキスター」である。顧客数は100施設以上に上り,大型施設のほとんどが採用している。テープ状のものやフレキシブル基板上で点灯するもの,屋内用や屋外用などがあり,近年では米国だけでなく,国内でも採用が伸びている。

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●LED照明ランプの「トキレッズ」
同社従来品比で200%の光束値を達成,広い角度に光を放つ。