日経ものづくり 万華鏡

クルマ? バイク?
新しい乗り物が誕生

2006年1月に開催されたロサンゼルス・モーターショーで独Volkswagen(VW)社が公開した「GX3」は,前2輪,後1輪の車体に二つのシート持つ“乗り物”。あえて乗り物というのは,同社がGX3を新しいタイプのモーターサイクルと位置付けているから。3輪といえば,ダイハツ工業の「ミゼット」などを連想するが,これなら自動車。しかしGX3は,一つしかない後輪のタイヤを車体右側の片持ち式のスイングアームで支持,さらにはエンジンの出力を6速手動変速機からチェーンで後輪へ伝えるなど,2輪車に近い部分が多い。

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遠近両用デジカメ登場

二つのレンズを持ったコンパクト・デジタル・カメラが登場した。米Eastman Kodak社が2006年1月末に発売した「Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ」である。一昔前の2眼レフカメラのように片方がピント合わせ用というわけではなく,また,二つのレンズで立体視を実現するというわけでもない。86°の画角を実現するウルトラワイド・レンズ(35mm判換算で焦点距離が23mm)と,光学3倍ズームレンズ(同39~117mm)と,遠近両用メガネ張りに2種類のレンズを搭載。

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現代のハイテクで巧みに再現した
江戸の“機巧”

江戸時代の工学解説書「機巧図彙(からくりずい)」(細川半蔵頼直・著,1796)に掲載された「茶運人形」は,茶たくに茶わんを載せて運び,客が飲み終えると茶わんを主人の元に下げる。車輪と連動した脚がすり足で前進し,お辞儀をする様子が当事「さながら人間の如し」と表現された,ぜんまい仕掛けのハイテク装置だ。これを,アイ・シー・アイデザイン研究所(本社大阪府守口市)が,現代のハイテクで復元した。

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*訂正 本誌記事において「ポリアミド樹脂の粉末をレーザで溶着/積層するRP装置(米3D Systems社製)を使ってその多くを制作した」と記述しましたが,使用したRP装置はアスペクト(本社東京)製のものでした。おわびして訂正いたします。