NISSAN WINGROAD
若者向けワゴンを追求
荷室の使い勝手で差別化
コンパクトカーとミニバンの間にはさまれ、いま一つ元気がなかったように見える
コンパクトワゴン市場がにわかに活発化してきた。
ホンダが2005年4月に「エアウェイブ」を商品化したのに次いで、
日産自動車が2005年11月に「ウイングロード」(図)を
全面改良して発売したからだ。
ホンダがエアウェイブを投入するまで、コンパクトワゴン市場はトヨタ自動車の「カローラフィールダー」とウイングロードが二分していた。しかしフィールダーとウイングロードでは、実は対象ユーザーがかなり異なっていたと日産自動車商品企画本部商品企画室主担の中村修氏は言う。ウイングロードは若い層の支持が強かったのだ。
若者向けを狙う
実際、年代別のシェアを見ると、20~30歳ではウイングロードがコンパクトワゴン市場の59%を占め、41%のフィールダーを圧倒しているのに対し、30~40歳ではウイングロード41%に対しフィールダーが59%、40~50歳では同43%に対し57%とリードを許す。つまり、若者向けのウイングロードに対し、家族向けのフィールダーというすみ分けが、かなりできていたということになる。新型ウイングロードは、この「若者向けのコンパクトワゴン」というポジションを一層強化することを開発コンセプトにかかげた。
図●日産の若者向けの車種
(a)新型「ウイングロード」(b)「キューブ」(c)「エクストレイル」