Blu-ray DiscHD DVDが採用する著作権保護方式「AACS」の運用規定の概要が明らかになった。日本など一部地域で販売するディスクに限り,D端子などアナログ端子へのHDTV信号の出力制限は行わないことになった。ただし,これはあくまで2010年までの特例措置でしかない。2011年以降はD端子への出力が大幅に制限されることになる。

 有効なコピー防止技術がないD3/ D4端子でのHDTV出力を禁止できる機能(以下,アナログ制限機能)をプレーヤに盛り込むかどうか,今まで米映画会社と機器メーカーが激しい綱引きを繰り広げていた。2005年11月の時点では,米Intel Corp.や米Microsoft Corp.といったパソコン陣営と,米Warner Bros. Studios社など映画会社の両陣営が,アナログ制限機能の導入を機器メーカーに迫っていた。これに対して,デジタル端子を持たないテレビが普及している日本の機器メーカーの一部は猛反発。最終的に「日本においてはアナログ制限機能は使用しない」との妥協を勝ち取った。