日経ものづくり 万華鏡

自分だけの工具
造ってみませんか

工作機械に置かれた不可思議な装置,実はどちらも摩耗した工具を再び使えるようにするためのものだ。東京大学生産技術研究所機械・生体系教授の谷泰弘氏のグループが開発した。今回発表したのは,内径研削に向く小径の研削工具を再生する装置。研削工具には主に,砥粒をめっきで固める電着砥石と,砥粒を粉体やペーストと混合した後で焼結して固める焼結砥石の二つがある。同氏のグループはめっき装置と焼結装置の両方を試作した。この装置の利点は,小型なので主軸の可動範囲内に置けること。工具をクランプしたまま再生できるので,取り付け誤差が発生しない。

日経ものづくり 万華鏡

2枚1組の翼で
立つ鳥跡を濁さず

右下の写真をよーく,見て頂きたい。リアウイングが二つに分かれているのに気付いただろうか。これはCDG(Centreline Downwash Generating)ウイングと呼ばれ,FIA(国際自動車連盟)は2008年までにF1のレギュレーションに含めたいと考えている。狙いは,オーバーテーク(追い越し)の可能性を高めること。従来のリアウイングは後方に大きな乱流を発生させるため,後続車が接近しにくかった。シミュレーション結果を見るとその効果は一目瞭然。

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