ソニーのシックスシグマ |
最終回 |
奥田 啓之 |
シックスシグマを自社流にアレンジし,実践につなげる仕組みを組み込んだソニーグループ。そのソニーシックスシグマをプロジェクトに適用していくために考え出したのが14ステップから成る標準手順だ。最終回の今回は,その標準手順と,同グループがソニーシックスシグマの定着によって目指す姿について解説してもらう。(本誌)
前回まで,ソニーシックスシグマの特徴や導入・展開について紹介した。最終回は実際のプロジェクト活動を行う上での手順について紹介する。
シックスシグマでいわれるDMAIC(Define,Measure,Analyze,Improve,Control)の五つのフェーズを,ソニーシックスシグマでは図に示す14ステップに分けて標準手順としている。Defineで設定した重要な課題,すなわちCTQ(Critical To Quality)をどのように解決につなげるかがMAICの各フェーズである。
効果予測と見積もりが肝
最初のDefineフェーズでは,ステップ1~2を実施する。初めに,チャンピオンがVOC(Voice Of Customer)と会社の利益を考慮してCTQを定義。そのCTQを具体的な課題にブレークダウンする。
図●DMAICアプローチの標準手順
全部で14のステップから構成される。