日経ものづくり 詳報

UGS社,迅速な稼働を主眼とする
中規模企業向けPLMソリューション発表

簡易版PDMツールに詳細なワークフローを組み込む

 米UGS社は,中規模企業をターゲットとするPLMソリューション「UGS Velocity Series」を発表した。同ソリューションは,新たに開発したPDMツール「Teamcenter Express」を中核に,ミッドレンジCAD「Solid Edge」,プリ/ポスト・プロセッサ「Femap」が連携するもの。
 今回のソリューションを投入する背景として「中規模企業のPLM市場が目覚ましく進展している」(同社社長のTony Affuso氏)ことを挙げる。米AMR Research社の調査によれば,今後5年間,同市場は年平均で約12%成長,2009年にはその市場が64億米ドルに達するという。
 ただし,中規模企業向けPLMソリューションのビジネスは「非常に難しい」(Affuso氏)。IT専任のスタッフが少ない,3次元データが急増している,文書化が進んでいない,教育資金が限られている―などがその理由だ。

PDMはMS製品に準拠
 そうした事情を踏まえた上で開発したVelocity Seriesは,ユーザーの元で迅速に稼働し,迅速に効果を出せることが特徴だという。しかも,UGS社が1社でサポートを提供できるため,不具合が起きたときにも中規模企業が問い合わせしやすい。
 中核のPDMツールのTeamcenter Expressは,既存の「Teamcenter Engineering」の簡易版で,ターゲットとするユーザー数は20~100人程度。実はこれまでUGS社では,このクラスのユーザーに自信を持って提供できるデータ管理ツールを持っていなかった。

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図●Teamcenter Expressの運用画面
Teamcenter Expressはマイクロソフト製品に準拠しており,インタフェースも「Microsoft Outlook」に似ているなど操作性に優れる。