今回は、交流理論でよく使う“jω(ジェイオメガ)”について話します(正式には複素関数といいますが、われわれの中ではジェイオメガの方が通りがいいです)。

 複素関数は、

と書き、jがないRを実部、jが付いているXを虚部といいます。

 この式はZの大きさ|Z|と位相∠Zを表していて、

となります。電子回路で扱う要素は“振幅”と“位相”がほとんどなので、この(1)~(3)式はオームの法則の次に重要です(日経テクノロジーオンライン関連記事1)。なお、電子回路の3要素(抵抗、電圧、電流)はすべてこの式で表すことができます(同関連記事2)。

 実際に実部と虚部を計算して見ると以下の様になります。

抵抗器は、R

コンデンサーは、

インダクターは、ZL=jωL、です。

注)ωは周波数を表していて、ω=2π×fです。