“つながるクルマ”の実現に世界の完成車メーカーが力を入れ始める中、注目を浴びているのがクルマの情報セキュリティーを高める取り組みだ。米国では、通信機能を利用したクルマのハッキングが報告されており、リコールに至るなど実害が出始めている。

 これを受けて、日米欧でECU(電子制御ユニット)のセキュリティーを高めるためのプロジェクトが動いている。具体的にはハードウエアへのセキュリティー支援機構の搭載、認証の仕組みなどが議論されている。

 ECU開発に関わるすべての自動車技術者は今後、セキュリティー対策を念頭に車両開発を進める必要がある。対策のないECUは簡単に攻撃されてしまう可能性があり、ネットワークを介して多数のクルマが攻撃を受けたときの影響は計りしれない。

 こうしたクルマのセキュリティー対策を長年議論してきた国際シンポジウムがescar(Embedded Security In Cars Conference)である。欧州では10年以上にわたって開催されており、世界のセキュリティー技術者が集って最新の情報を披露し、議論している。日本でも2014年にそのアジア版であるescar Asiaが初開催された。今年は9月に第2回目となるescar Asiaが開催される。

 さらに今回、セキュリティー技術と切り離せない車載ネットワークの最新動向を紹介するセミナー「激変!車載ネットワーク」を併催する。次世代CANや車載Ethernet、4G/5Gなどの動向を解説する。

 これまでのクルマのセキュリティー動向に関する記事をまとめた。

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