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排泄ケアデバイスに仮想診察室、スタートアップ2社が熱弁

「Digital Health Meetup Vol.3」から(3)

2015/08/17 00:00
小口 正貴=スプール

 続々と新しいプレーヤーが登場しているデジタルヘルスの世界。2015年7月28日に開催されたグリーベンチャーズ主催のイベント「Digital Health Meetup Vol.3」では、注目を集めるスタートアップ2社が自らのサービスを紹介した(本イベントの関連記事1関連記事2)。

「路上で大量に排便してしまった経験がもとに」

 最初に登壇したのはトリプル・ダブリュー・ジャパン。同社が手がけるのは、排泄・排尿タイミングを知らせる「DFree(ディーフリー)」。超音波センサーを内蔵した手のひらに収まるサイズの小型ウエアラブルデバイスで、専用テープやベルト型装着補助具を使用して下腹部に装着。スマートフォンのアプリとBluetooth連携することで、排泄・排尿までの目安時間を事前に知らせてくれるというものだ。

トリプル・ダブリュー・ジャパンの中西氏。左手に持っている白いデバイスがDFree
[画像のクリックで拡大表示]

 DFreeは現在開発中の製品であり、クラウドファンディングサイトの「READYFOR」を通じて資金を調達。今回のイベントの数日前、2015年7月23日に晴れて目標金額の1200万円を達成し、最終的には345人の支援者から1266万9000円の開発資金を得た。製品の発送は2016年4月頃を予定する。

 本デバイスは、代表取締役 オーガナイザーの中西敦士氏が路上で大量に排便してしまった経験がもとになっている。「そのときの悔しさがきっかけで、便漏れゼロ社会を目指そうと考えた」(中西氏)。そして、ベンチャー企業のプレゼンイベントとして名高い「Morning Pitch(モーニングピッチ)」での発表を機に、一気に名前が知れ渡った。

 日本国内だけではなく、海外からも20カ国以上の問い合わせがある。最も引き合いがあるのは介護業界だ。「要介護者数は600万人とも言われ、介護従事者は排泄ケアを非常に負担に感じている。おむつの利用者は350万人、おむつ市場は年間1700億円。1人あたり年間5万円ほど使っており、DFreeを使うことでその費用が半分で済むようになる。これだけでも高い経済合理性がある」(中西氏)。

 同社では特別養護老人ホームと提携し、実証実験を開始した。これまで排泄ケアに関しては患者の排泄リズムがつかめないという理由から、機械的に数時間おきにトイレに誘導するパターンが多かったそうだが、こうした方法による排泄成功率はわずか4%なのだという。中西氏はDFreeを使うことで、介護現場における作業負担の軽減、患者の排泄シグナル予知、それに伴うQOL(Quality of Life、生活の質)の向上を支援したいと話す。

日経デジタルヘルス Special

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