ダチョウに次ぐ背丈になる巨大鳥

 同発電所の中には、ヤギとヒツジに加え、エミューを除草のために放し飼いしているのだ。エミューは、オーストラリアに生息するダチョウの仲間で、成長すると体長は1.6m程度になる。ダチョウに次ぐ背丈の鳥で、動物園でよく見られるほか、オイルや食肉がとれることから、家畜としても飼われている。山口県などには、「エミュー牧場」がある。

 「久兵衛2号発電所」では、エミュー4羽と、ヤギ4頭、ヒツジ2頭を一緒に放し飼いにしている。入り口から1列目のアレイ(パネルの列)には、パネル下に網を張り、脇の管路には、単管パイプと網で作った扉を付けた。こうすることで、フェンスの扉付近には、家畜が近づけないようにし、人が扉を開けて出入りする隙に逃げないようにした。

 入り口から1番手前のアレイとフェンスの間を5~6mほど網で区切り、プラスチック製の容器を置き、水飲み場にしている。背の高いエミューのために、展望台の骨組みの高い位置にも水入れを設置した。架台に吊るされた石鹸のような塊は、「鉱塩」と呼ばれる家畜用の塩分・ミネラルの補給剤だ。パネルの下を部分的に板で区切り、ヤギやヒツジが出産する場合に使うスペースを確保している(図3)。

図3●発電所の隅に餌と水やり場を設置(出所:日経BP)
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