医学部にデザイン専門ラボを

 セッションの終わりには、実現前のアイデアも紹介した。「びよういんびょういん」は、美容院で切った髪を、顧客の同意の下でゲノム解析のサンプルとして使い、研究に役立てながら顧客にフィードバックもするというもの。定期的な散髪習慣とゲノム解析をマッチングすることで、サンプルを確保しやすくするアイデアだ。

 武部氏は「医学部にデザインの専門ラボを作るのが夢」と語る。「デザインで人の行動を(健康増進に寄与する方向に)変える、という視点を持った集団を育成し、さまざまな企業や公的機関と組んで、予防的な医療を広告の手法で実現したい」と抱負を述べた。