茨城県南東に位置する霞ヶ浦は、日本で2番目の広さを誇る湖。周囲には平坦な田園風景が広がる。阿見町と美浦村は、霞ヶ浦に面した自治体として知られる。年間を通じて穏やかな気候で災害が少なく、冬は雨が少ないなど、太陽光発電に向いている。

 学生向けマンションなどの不動産開発で知られる毎日コムネットは、新事業として太陽光発電事業に乗り出し、今春、阿見町に「コムネットグリーン茨城阿見発電所」、美浦村に「コムネットグリーン茨城美浦発電所」と名付けたメガソーラー(大規模太陽光発電所)を相次いで稼働した。

 JR土浦駅からクルマで約40分、霞ヶ浦に沿って南東から南に下ると、遠目に巨大な「牛久大仏」が見え始め、雑木林の途切れた道沿いに「コムネットグリーン茨城阿見発電所」の看板が目に入る。フェンス越しには、黒っぽい色の太陽光パネルが、視界一面に並べられていている(図1)。

図1●「コムネットグリーン茨城阿見発電所」(出所:日経BP)
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 EPC(設計・調達・施工)サービスは、建設会社で太陽光発電設備も手掛けている日電(東京都荒川区)が担当した。太陽光パネルは東芝製の単結晶シリコン型(250W品)を8316枚、敷き詰め、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製の定格出力630kW機を3台、設置した。太陽光パネルの容量は2079kW、連系出力1890kWとなり、過積載の比率は1.1倍となる。