「ソーラーキーパー」は、一般的な、基礎と架台の組み合わせで必要な、複雑な組み立てや調整の手間が少ないため、施工の手間を低減できる特徴がある。

 一般的な基礎と架台の組み合わせに比べて、「ソーラーキーパー」を使うと、1日あたりの太陽光パネルの最大設置枚数は、2倍以上に増えるとしている。

 また、太陽光パネルを固定するレールと金具以外は、すべてコンクリート製で、その重みによって、基礎を築かなくても設置に必要な強度を確保できる。コンクリート製であるために、金属製の架台に比べて、風圧などへの耐久性に優れる(図2)。

図2●施工性、風圧などへの耐久性、設置強度、除草などのメンテナンス性に優れる
写真は、ひびき灘開発が運営する出力1.99MWのメガソーラー(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 利点は、施工性や設置強度、耐久性にとどまらない。パネルの固定部以外はコンクリート製のため、塩害に対する耐久性が高い。

 さらに、太陽光パネルの下をコンクリートが覆うために、雑草が生えない効果もある。これによって、除草費用を削減できる。点検時にも、雑草などが視覚を邪魔せず、スムーズに作業できる効果があり、メンテナンス全般で負担が減り、O&M(運用・保守)コストを低減できる。

 採用の検討時には、基礎単体としての価格差から、コストが高いと評されることがあるものの、これらの利点が評価され、リピート採用が多いという。