ノーベル賞物理学賞の受賞で注目を集めた青色LED。その材料であるGaN(窒化ガリウム、ガリウムナイドライド)も、脚光を浴びている。GaN系半導体を利用すれば、大幅な省エネ効果を期待できる電子デバイスを実現できるからだ。

 例えば青色LEDの実用化によって、白色LEDが生まれ、LED照明が普及した。これにより、照明の消費電力を大幅に削減できる。LEDに次ぐ次世代照明として期待されているのが、GaN系半導体レーザーを用いた照明だ。既に自動車のヘッ ドランプで採用が始まるなど、次世代照明として注目を集めている。

 LEDや半導体レーザーといった発光素子に続いて、期待を集めているのが、パワーデバイスの分野である。インバータやコンバータなどの電力損失を大幅に低減できる、次世代のパワーデバイスとして注目されており、研究開発が激化している。

 そして最近では、水と二酸化炭素、そして太陽光から有機物を作り出す植物の光合成を模倣する「人工光合成」においても、その効率を向上させるデバイスとして、GaNなどの窒化物半導体が着目されている。

 そこで本コラムでは、日経テクノロジーオンラインや日経エレクトロニクスに掲載された、GaNの発光素子やパワー半導体、人工光合成に関する記事をピックアップしてお届けする。

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