僕たちは当たり前のように、データを送ったり、受信したりしています。そのデータはほとんどがデジタルデータなので“1”と“0”の組み合せでできてています。

 このとき、アナログ屋さんが気にするのは、どこからが“1”で、どこからが“0”なのかを判断するしきい値です。同じプリント基板上にデータの送り先があるときは、あまり気にはしないのですが(速度が速くなると別です)、遠く離れた相手に信号を伝える時はだいぶ厄介になります。それは基準となる電圧(たとえばGND)が同じとは限らないからです。

 「GNDは地球を通じてつながっているから平気なのでは」と思う方もいるかもしれません。が、地球をアースと呼んでGNDとするのは、いくら電流を取り出しても(流し込んでも)電圧が変化しないからそのように呼んでいるだけで、横浜と大阪の地面の電圧が同じと言うわけではありません。

 例えば、横浜から大阪まで電線を引いて、横浜で1Vを接続したら、大阪で1Vって測定できるかって言うと・・・無理だと思います。じゃあどうするのか言うと、一番簡単なのは電線を2本使うことです。どっちの線の電圧が高いかで“1”と“0”を区別します。ただし、本当に横浜と大阪を2本の線でつないで通信が出来るかと言うと・・・2本の電圧差をすごく大きくしなればなりませんね。