今回は回路設計に使う部品とその性質に触れてみたいと思います。どんなに複雑な動きをする回路でも、3種類の部品と2種類の電源で成り立っています。3種類の部品とは抵抗とコンデンサー、インダクター。2種類の電源とは電圧源と電流源です。スーパーコンピューターから携帯電話機まで、その中に含まれる電気回路はすべて、この5種類の部品に分解できます。トランジスタやFETはもちろん、水晶発信器もこれらの3種類の部品で等化モデルを作ることができます。

 また、必要な計算式は、オームの法則のみです。

電圧=電流×抵抗

を知っていれば、ほとんどのことが分かります。「この式には抵抗しかないけど、インダクターやコンデンサーは?」って言われる方もいるかもしれませんが、インダクターやコンデンサーは周波数によって値が変わる抵抗なので、抵抗と同じ様に考えればいいのです。

抵抗=周波数が変わっても抵抗値は変わらない。
コンデンサー=周波数が高くなると抵抗値が下がる。
インダクター=周波数が高くなると抵抗値が上がる。

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