「医療はヤバイ状況にある」

 第3のキーワードは「未来」。高村氏は、前出のオンライン診療の実現を前向きにとらえており、将来的には「オンライン診療後にQRコードなどを発行することで、課金や処方箋の仕組みも構築できる」といった未来像を提示。これが実現できれば病院に行く手間などが省けるため、「そこに向けて動いていきたい」との抱負を語った。

サイバー・バズ 代表取締役社長 高村彰典氏
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 一方、豊田氏は「現在の医療に満足している医師は多いが、誰も“このままでいい”とは思っていない」というほど、医療の現場は「ヤバい状況にある」と指摘。自分の親が医療を必要とする20年後を見据え、「メドレーがそれを改善できるようなプラットフォームやインフラとなるようにしていきたい」とし、そのためには「医療従事者がきちんと向き合っていかなければならない」との決意を示した。

 大石氏は「日本の医療業界は以前であれば欧米の真似をすればよかったが、現在の高齢化社会には真似るべきモデルがない」点を危惧しており、「どうやって新しいモデルを作っていくのか」を問題視した。このモデル作りを「国に頼っても仕方がないし、多分できない」と考える大石氏は、「さまざまな場所と連携し、新しいモデルをどんどん作っていくことが私の使命だろう」と述べた。