「何だ、このネジは?」――。ようやく本体が開き、内部が見えたApple Watch。喜んだのもつかの間、厳しい現実が待っていた。電池を外し、他の部品も外そうとしたところ、ネジで固定されており、簡単には外れない。しかも、そのネジの頭の溝は、今まで見たことがないものだった。Y字なのだが、それが非常に小さい。Y字のネジはゲーム機などに利用されているが、それよりもずっと小さく、分解班が持っているドライバーでは回らない。というわけで、いきなりつまずいた。やってくれるな、Apple社。天国から地獄とは、まさにこのことである。

 そこで、小さなY字ドライバーを捜しに、秋葉原へ向かった。

ディスプレー部分を開くと内部が見えた
ディスプレー部分を開くと内部が見えた
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電池を外すと、主要な半導体チップを1パッケージに収めた「S1」があった。上方の右側にあるのが触覚フィードバック向けの「Taptic Engine」
電池を外すと、主要な半導体チップを1パッケージに収めた「S1」があった。上方の右側にあるのが触覚フィードバック向けの「Taptic Engine」
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