東光電気工事・青木宏明常務
(出所:日経BP)

東光電気工事は、創業90年、関東大震災後の復興期に送電網の整備で成長した電気工事会社の老舗。独立系として全国で展開している。風力発電設備の建設にも早くから乗り出し、トップクラスの実績を持つ。同社で、再生可能エネルギー関連のEPC(設計・調達・施工)サービス事業を統括する青木宏明常務に、メガソーラー(大規模太陽光発電所)事業の見通しなどについて聞いた。

――全国各地で、メガソーラー(大規模太陽光発電所)のEPC(設計・調達・施工)サービスを手掛けていますが、どれくらいの実績になりますか。

青木 出力10MW以上の案件が14~15件、2MWクラスを入れると30件以上のEPCサービスを手掛けています。送電線工事というと、電力会社系などが目立ちますが、東光電気工事は、独立系として全国展開しており、全国の電力系統を知っていることが特徴で、それがウリにもなっています。全国的にメガソーラーの建設を受注しているのも、その強みがあるからです。

――送電線の工事といっても、再生可能エネルギーなどの分散電源を電力系統に接続して逆潮する、という設備はこれまで少なく、ノウハウを持った企業が少ないので実情です。

青木 風力発電設備の建設を手掛けてきた経験が、大規模な太陽光設備でも生きています。メガソーラー建設は本格的に市場ができてまだ2年程度ですが、風力は1999年には市場が立ち上がりました。これまでに約300基の建設に関わってきた実績があります。発電事業である顧客の系統連系をサポートするなかで、電力会社との連系協議から土地の手配までノウハウを蓄積してきました。