このシリーズでは、中部電気保安協会の本店 保安部 太陽光プロジェクトチームによる、太陽光発電システムのトラブル事例や、それらのトラブルへの対応策、所属する電気主任技術者にどのように助言しているのかについて紹介している。

 中部電気保安協会では、電気主任技術者の資格を持つ職員に対して、これまで紹介してきたトラブル事例を含めて、太陽光発電設備に関する研修を定期的に実施しています。

 習得している技術のレベルや、所属する営業所における役割や立場などに応じて、現在は、二つのグループに分けて研修しています。

 一つは、新入職員や、これから太陽光発電設備の点検に携わっていく職員向けです。もう一つは、すでに現場で一定以上の経験を積んでいる職員や、所属する営業所内で主導的な立場にある職員向けです。

 研修は、中部電気保安協会の人財・技術開発センター(愛知県春日井市)や、三重支店(三重県津市、関連記事)に、対象となる職員を集めて実施しています(図1)。

図1●愛知県春日井市にある人財・技術開発センターにおける研修の様子
屋上に備えた太陽光発電設備も活用(撮影:日経BP)
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 ただし、現場で一定以上の経験を積んでいる職員や、所属する営業所内で主導的な立場にある職員向けについては、高圧送電網に連系している電力関係企業の太陽光発電設備を使わせてもらい、研修する取り組みも追加しました。