講演するRosa氏
講演するRosa氏
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 「Are We Done?(我々の仕事はもう終わったのか)――答えはNoだ」。2015年2月7日に東京都内で開催された「第7回 日本ロボット外科学会」(関連記事)。ランチョンセミナーに登壇した米Intuitive Surgical社のDave Rosa氏(Executive Vice President and Chief Scientific Officer)は、同社の手術支援ロボット「da Vinci Surgical System」(通称:ダビンチ)についてこう強調した。

 Rosa氏は、1995年に創業したIntuitive Surgical社の創業メンバーの1人。現在は技術開発の最高責任者を務める。講演では「The Past, Present, and Future of Surgical Robotics」と題し、ダビンチのこの先の進化を語った。ダビンチは臨床に使われている業界唯一の手術支援ロボットで、世界で3000台以上が導入されている。今後はビッグデータや拡張現実(AR)、触覚(ハプティクス)、4K(4000×2000画素級)映像といった、最先端のIT技術をふんだんに取り込んでいくという。

 ダビンチの進化の方向性は大きく4つあると同氏は話す。(1)システム構成の刷新(system architecture)、(2)手術器具の革新(advanced instrumentation)、(3)撮像・表示技術の進化(vision and imaging)、(4)シミュレーションや解析技術の活用(simulation and analytics)、である。これらにより、「治療効果/侵襲度」と同社が定義する患者にとっての価値を高めていくとした。