ダビンチ用鉗子などを展示したIntuitive Surgical社の出展ブース
ダビンチ用鉗子などを展示したIntuitive Surgical社の出展ブース
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 「ロボットとの共存」――。2015年2月7日に東京都内で開催された「第7回 日本ロボット外科学会」の大会テーマだ。近年、米Intuitive Surgical社の手術支援ロボット「da Vinci Surgical System」(通称:ダビンチ)が広く普及し、外科医にとっては無視のできない存在に育ってきた。日本はダビンチの導入台数で世界2位(関連記事1)。日本の外科医にとっては文字通り、ロボットとの共存を探るべき時代が訪れている。

 一方で、日本はダビンチによる手術症例数では世界5位にとどまる。最大の要因は、保険適用対象が前立腺がん手術に限られること。「ダビンチ=前立腺がん手術」という図式から脱することができていない。

 胃や大腸、子宮など、その他の臓器の手術へと保険適用の対象は広がっていくのか――。「学会シンポジウム」と題するセッションでは(1)胃がん、(2)大腸(直腸)がん、(3)腎臓がん、(4)子宮がん、(5)肺がんについて、ダビンチの保険収載に向けた先進医療などの取り組みを主導する5人の外科医が登壇した。