カナダMicralyneのCollin Twanow氏(撮影:著者)
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欧米では、センサーやその要素技術の研究開発側から、ソーシャルデバイスの応用まで連携して取り組まれる傾向が強い。「ナノ・マイクロ ビジネス展」(2014年4月23日~25日開催)と併催の「第20回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム」において、センサーやそこで必要な微細加工技術の受託加工の大手であるカナダMicralyneのVP Engineering, Acting VP SalesであるCollin Twanow氏による「Multi-layer Silicon MEMS Processes and Devices」と題する講演をまとめた。

 Micralyneは、MEMSファウンドリー(試作や量産の受託)の立場から、センサーの普及を後押ししている企業である。6インチ(150mm)ウエハーに対応した製造ラインで、主に圧力センサー、慣性センサー、光通信デバイスを手掛けてきた。

 最近では、光通信分野向けの可変型光減衰器(VOA:variable optical attenuator)、医療分野やイメージング分野向けの、CMUT(capacitive micromachined ultrasonic transducers)と呼ばれる超音波センサーにも注力している。

 光通信分野で微細なデバイスの需要が高まっているのは、社会インフラや建物、人間などの状態を把握し、新たなサービスによって状況を改善していこうとするIoT(Internet of Things)の動向と関わりがある。社会のさまざまな場所にセンサーをばらまき、収集した膨大な情報を送ったり、処理したり、制御したりするために、通信データ量も膨大になるためである。