フィンランドVTTのAarne Oja氏(撮影:著者)
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図1 携帯電話機のほか、ウエアラブル、玩具、ペットなどの応用が原動力に(出典:VTTのOja氏)
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建物や人間などの状態を把握するためには、センサーが欠かせない。センサーやその要素技術の研究開発側からも、社会全体に広がる応用へのアプローチが進められている。欧州最大の研究機関の1つであるフィンランドVTTのAarne Oja氏が、ナノ・マイクロ ビジネス展(2014年4月23日~25日開催)と併催の第20回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムで講演した「Emerging sensor opportunities in mobile consumer electronics」をまとめた。

 センサーを身近な環境に設置できるようになったのは、MEMS技術によるところが大きい。従来の機械式のセンサーを数mm角に小型化しただけでなく、ICとの集積、従来なかった応用まで実現している。

 こうして小型化、低コスト化したセンサーは、現在、携帯電話機を最大の原動力に、進化を続けている。もう1つの原動力は、ウエアラブル分野への応用である。米Google社が発表した「Google Glass」に代表される眼鏡型から、衣服型まで、さまざまな応用に期待が集まっている(図1)。