JX日鉱日石エネルギーが電気自動車(EV)の普及を念頭に次世代サービスステーション(SS)に求められる機能として開発したEV向けエコドライブ支援システムと、充電料金のダイナミックプライシングの検証が進む。その結果を見ると、EVの電費向上や充電時間帯の分散に効果があることが分かる。岩谷産業は太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーによる余剰電力を水素として貯蔵し、地域の電力需要のひっ迫時に燃料電池で発電するシステムを、ダイナミックプライシングによる電力単価の変化に応じて自動制御するシステムを稼働させている。

 JX日鉱日石エネルギーが目指すのは、ドライバーに提供する情報やインセンティブが電気自動車(EV)の電費向上にもたらす効果の検証と、CEMS(地域エネルギー・マネジメント・システム)と連携して地域の電力需要に応じて充電料金を変動させる“運輸版ダイナミックプライシング”の効果の実証だ。北九州市東田地区にあるサービスステーション(SS)、「Dr.Driveセルフ八幡東田店」に設置した急速充電器がシステムの核になる(写真1)。

【写真1】サービスステーションに設置した実証用急速充電器
EVが停車すると充電器脇に設置したディスプレイに電費を表示する。(撮影:JX日鉱日石エネルギー)