ここ数年で注目度が一気に高まった3Dプリンター。装置の面では、10万円を切るような低価格機や食品を造形できる装置などが登場したのに加えて、切削加工や3Dスキャナーの機能を併せ持つハイブリッド化が進んだことも大きな注目を集めた。3Dプリンターの関連事業に参入する日本企業も増えた。一方、ユーザー側での活用面では、試作用途だけにとどまらず、最終製品を製造する装置として3Dプリンターを活用しようという動きが広がってきた。

切削加工とのハイブリッド化

 製造業にとって大きなインパクトがあったのは、金属3Dプリンターにおいて切削加工と組み合わせた装置が数多く出てきたことだろう。2014年10月末から11月にかけて開催された「JIMTOF 2014(第27 回日本工作機械見本市)」では、3Dプリンティング/AM(Additive Manufacturing、付加製造)の機能を持つ工作機械が相次ぎ発表され、大きな注目を集めた。