岡山県南部に位置する久米南町は、「日本棚田百選」にも選ばれた、美しい田園風景が広がる。町を南北に走る国道53号線を北上すると、右手にはグランドやテニスコートなど運動施設が点在する丘陵が目に入る。1992年、この一角でゴルフ場の整備が始まったが、バブル経済の崩壊などの影響から94年頃に工事が中断し、その後20年以上、放置されてきた。

 現在、この旧ゴルフ場予定地でメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設工事が進んでいる。パシフィコ・エナジー(東京都港区)が開発する「パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー太陽光発電所」だ。約118haの敷地に約11万枚の太陽光パネルを並べ、出力は約32MWに達する(図1)。岡山県内で最大規模になる。2014年6月16日に県や町、地元の代表など約70人が集まって起工式が開催された。完成予定は2016年3月だ。

図1●完成予想図(出所:パシフィコ・エナジー)
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