キヤノンが、医療・健康分野に本格的に打って出る。同社製品と関連ソリューションの国内マーケティングを担当するキヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)がこのほど、医療・健康分野の事業説明会を初めて開催。IT分野を中心に、同分野を新たな成長の柱とする方針を明らかにした。

一般消費者向けの展開も視野に

 まずは、医療画像の保存や管理、解析を手掛ける「医療画像ソリューション事業」を2014年10月に本格的に始動する。これをテコに、医療・健康事業の売上高を現状の200億円強から、2017年に400億円に高める狙いだ。当面は法人向け(BtoB)事業に軸足を置くが、「我々はカメラやプリンターなどの民生機器を手掛ける会社。ゆくゆくは一般消費者向けビジネスも視野に入れたい」(キヤノンMJ 総合企画本部 HCS推進室 室長の鷲足猛志氏)と担当者は話す。

医療・健康事業への取り組みを説明するキヤノンMJの鷲足氏
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 医療・健康分野に関してキヤノンMJはこれまで、「医療イメージング機器」「ヘルスケア」「医療情報ソリューション」を手掛けてきた。医療イメージング機器は、眼底カメラやデジタルラジオグラフィーなどの画像診断機器が中心。ヘルスケアでは調剤向け分包機や感染管理器具、血圧計など、医療情報ソリューションでは電子カルテなどの病院内基幹システムを提供してきた。

医療・健康分野に注力
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